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思うがままに伝えたいことをアップしていきます。

【子育て論】その言葉、誰に向けた言葉ですか?

 

パニック障害になってから私がすごく不安に感じるときがある。

それはこんなときだ。

 

私:「今日は調子がいいからお散歩してみようかな」

家族:「そんなことして大丈夫なの?無理はしないでよ。」

 

こんな日は外に出ていても心臓がバクバクしてくる。

 

反対にこんな日はすごく気持ちよく外に出れる。

 

私:「今日は調子がいいからお散歩してみようかな」

家族:「そうね。大丈夫よ!何かあったら連絡してくれればいいから。」

 

この現象で思い出した。

 

【心配性な親は自信がない子どもを作る】

 

私は小中高と教員としてまずまずハードな現場を渡り歩いた。

ある時期には朝は学校、夜は塾講師として勤めていたこともあった。

そんな特別な経歴(笑)のおかげもあって

虐待・非行・発達障害精神障害…とにかく様々なものをこの目で見てきた。

保護者との面談も数多くこなしてきたと思っている。

 

その中で

「子どもが学校でのびのび暮らせていない」「登校をしぶる」

「学習についていけない」「友人関係を上手に構築できない」…等

何かしら私が気になる子どもの保護者とは面談し

中高勤務の時は生徒から必ず家庭のことを聞き出したものだ。

 

そうすると1つ、保護者の特性に「心配性」という特徴が上がってくる。

特に不登校・登校渋り・何をするのも不安で行事や学習に遅れをとってしまう子

にはすごくあてはまる特徴であった。

 

もちろんこれだけではない。

特徴はもっと他にもたくさんあるのだがある一つの共通点である。

 

私はあくまでも普通に教育学を学び、教員免許を取得した、ただの教員だ。

子どもを産んだことも育てたこともない。

だから保護者の方がどんな思いでお子様を育てているか、

分かろうとしても限界はあるはずだ。

 

時には不安で泣き出してしまうお母さま、頭を抱えて苦しむお母さま

誰にも相談できず、病気になってしまうお母さまもこの目で見てきた。

 

だから簡単に【心配性な親はいけませんよ】なんて言うつもりは全くない。

 

だって不安じゃないですか。

自分の大事な子どもが苦しんでたら。泣いてたら。辛そうだったら。

他の子と同じようにできなかったら。

子どもの姿に泣いたり、喜んだり、一喜一憂してしまうものだと思う。

 

 

ただ。

今回パニック障害うつ病という病気になり、

家族の絶対的信用がどれほど自分の力になるか、本気で感じ取った。

 

親が心配そうなら私も「あれ、外なんか出歩いて大丈夫だったかな…」と

どんどん不安になってきて表情が曇る。

いつもなら親の意見はほっとけ~!でも自分が弱っているときの家族の一言は大きい。

 

それと同時に私に向けて発した「本当に大丈夫なの?」は

本当は両親が自分に感じている「大丈夫かな?」なのではないかということ。

 

「ここで娘を外出させてパニックを起こしたら自分は対応できるかな?」

「娘にこんなことさせて何かあったら自分はサポートできるかな?」

「娘の辛い姿を横で見ているのが本当につらい。だから止めておこう。」

 

こんな思いがあったのではないかと感じている。

 

私が担当した登校渋りのお子様をもったお母さまが

子どもにこういってしまいました…と相談してきたことがあった。

 

「明日は学校行くよね?」

 

それに対してはっきりしない、もしくは行きたくないと話すお子様に

 

「○○はママのことなんて好きじゃないんでしょ!」

「お母さんがしてる努力なんて何もわかってないよね!」

 

………

 

どこか似ていませんか?

 

私の親が言った

「外出して大丈夫?」

⇒(親の心)「大丈夫じゃなかったら私は支えられるかな…」

 

相談してきた保護者の

「明日は学校行くよね?」

⇒(親の声)「行くって言って。行かないって言ったらどうしよう…」

 

「ママのこと好きじゃないんでしょ!」

⇒(親の声)「こんなダメな親を嫌だよね…私子育て間違えているよねきっと…」

 

だったりするのではないかと。

 

自分が教員をやっていた時には直接不安になるお母さまに

「お母さまが自信を無くしてはいけないので一緒に頑張りましょう!」

学校に行きたくないという子どもには

「大丈夫。ゆっくりでいいからね。」

 

なんて言っときながら自分がリアルに体感することになるとは

面白いものですね。(笑)

 

子どもも親も目の前に起こる異変や事象に不安になるもの。

ならないわけないでしょ。どうなるか分からないのですから。

 

だけど言葉を発する前に

その言葉は誰が感じている不安なのか、誰を守るための言葉なのか

考えてみるといいのかもしれないですね。

 

私もこの病気になって改めて言葉の伝え方の大切さを知りました。

 

今日はちょっと教師モード。(笑)

 

 

「大丈夫。ダメなら助けるから。」

 

これは最強ワード。

 

それが自信がないのであれば

 

「大丈夫。ダメならまた一緒に考えよう。」

 

これくらいでいると心が楽になるかもしれない。

 

 

『誰に向けた言葉なのか』

 

今一度考えてみたいと思う今日でした。

 

 


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