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生徒から「志望校に合格しました。」と連絡が入った。
個人的にはこの生徒の合格率は1%以下と思っていたのです。
偏差値的にも、生徒が抱える問題的にも合格になるとは思いもしなかったのですが
本当によく頑張ってくれたと思います。
彼とは何度も向き合ってきました。
少し少し変わる目の色・話し方・姿勢…
お?とは思っていたけどあとは完全に彼の努力でしょう。
おめでとう。
私の教師としてのモットーは【 向き合い続けること 】です。
向き合うとはただ長い時間を共に過ごすことではありません。
むしろ教員と生徒が長い時間を共にするのは実力不足だと思っています。
あくまでも私はね。
例えるなら何時間もかけてコリをほぐす整体師みたいなもので。
実力のある整体師は瞬時にコリの原因を見つけてそこを重点的にほぐして
10分のマッサージでも「楽になった~!」って感覚を与えるのですよ。
本当に実力のある先生方は生徒の根本を見抜くのがすごく早かったのです。
だから私もその先生方に近づきたくて、まあいろいろ勉強して辿り着いたのが
今の教育法になります。まだバージョンアップはするだろうけど。
勉強してクセづいた1つが生徒の情報を脳内に落とし込むこと。
短い時間でツボをつくのは前情報があれば得でしかない。
生徒に会う前には
【 家族構成・住まい・保護者の仕事・出身小中学校・持病 】は必ず確認。
会ってからは
身なり(髪型化粧服装・)持ち物・友達・集団での立ち位置・一人でいるときの様子など
とにかく見る。
もちろんじろじろなんてみませんけどね。なんとなく気にかけておく。
あとは好きなこと・嫌いなことを聞く。
それは「ゲームが好き」「あのアイドルが嫌い」とか表面的なことではなく
「晴れた日が好き」「うるさい女性が苦手」とか価値観を映し出すものを
引き出していくのです。
嫌いなことは結構生徒の性格のコアな部分が映し出されると思っていて…
嫌いなことは生徒が現状抱える悩みやトラウマだったりもするのですよね。
そこを掴めるかでどう1年間でアプローチをかけるか変わったように思います。
これは営業時代もそうで、担当するお客様のデータはすべて落とし込むのです。
そして会話の中でさりげなくコアとなりゆる情報を聞く。
こんなことしてるからこそ人間カテゴライズというブログができたのですがね(笑)
そうやって向き合って何がしたいかって?
別にだましたり、尊敬してもらったり、手名付けたりしたいわけではない。
【 生徒の可能性を限界まで引き出したいから。 】
以上。
本当に私ってそういう人なんです。
だから他の教師とは温度感も違うかもしれない。
生徒によっては私を好まないかもしれない。
でも生徒は教師を選べない。
であればできる限り与えられたこの時間をお互いにとって
有意義な時間にしたくないですか?ということで
始めたのがこれでした。
結局こうしてあれやこれやしていることで
私自身効率よく仕事ができたし、生徒からもたくさんのギフトをもらいました。
ちょっと非行気味のやんちゃグループが私を呼び出して
「見ていきなよ」と練習してたバンドを生演奏してくれたり
毎年「あの時はありがとう」と年賀状をくれる生徒がいたり
「先生みたいになります」と塾講バイトを頑張る子がいたり
学校では一言も口をきけない子がTwitterで私への思いを書いてくれたり…
かけがえのないギフトです。
まだまだ未熟な教員だけど、もう教員には戻れないかもしれないけれど
この仕事は突き詰めるほど面白いのです。
私も過去には生徒とうまくいかず、集団ボイコットに遭いましたが(泣)
突き詰めて生徒を見ていくと答えがでます。解決できる。
そして乗り越えた先には大きなギフトがもらえることもあるのです。
本当にいい仕事だと思っています。
今日はたまたま一本の連絡だったけど
これからもっとこういう報告が増えるのでしょう。
可能性を出し切るサポートをしたいものです。
春が近づいていますね。