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思うがままに伝えたいことをアップしていきます。

escape

 

逃げ場は1つではない方がいい。

 

何事にも一生懸命であると自分が目指したゴールに向かって歩み続ける。

 

雨でも雪でも、たとえ地震で道路が崩壊してもゴールまでなんとか辿り着こうとする。

私みたいなタイプにはゴールまで辿り着く能力と根性があるんだ。

能力がなくてもそれを埋めようとする向上心もあるから努力を怠らない。

 

だから成長してきた。物事の本質を捉えるようになってきた。

 

でも、例えばゴールに向かう途中で

津波だとかすっごい驚異的なウイルスだとかどうしようもないことが起こったら?

道も道路を補正する機械も人材も気力も体力もなくなったら?

 

ゴールを目指してまっすぐ走ってきた人は燃え尽きてしまうのだ。

残るのは『叶わなかった夢』『挫折した自分』なのだ。

 

それは人から自信を奪い、トラウマをつくる。

 

人はゴールできると思ってる。

コツコツ続けていけば学校は卒業(ゴール)できるし

試験も努力さえしていれば合格(ゴール)するし

きつくてつらいフルマラソンも歩いてでも止まってでも

進み続ければゴールを迎える。

手術も出産も痛みに耐えていればいつか終わりが来て完治するし

可愛い赤ちゃんに会える。

 

そのときの表情は達成感に満ちた笑顔だ。

ゴールのない道はないのだ。

 

でも、でも、

 

どうしようもない災害に遭うことが人生にはある。

 

 

自分の成功の足をひっぱられ、引きずり落されたり

入りたくて仕方ない会社に受け入れてもらえなかったり

大好きで仕方ない彼がどうしても好きになってくれなかったり

家族が病気になって会えなくなってしまったり

信じていた人に裏切られ、話し合うこともできなかったり

結婚した旦那がどうしようもないクズだったり...

 

年齢を重ねるほどにどうしようもない出来事は増えていくように思う。

 

そこでゴールだけを目指してきた人は

ゴールに辿り着かなかったことに悲観してしまう。

 

「なぜ私はゴールに辿り着けなかったのか」

 

理由ばかり考えてしまう。

そして次のゴールを決めてはそこに向かうための最高の計画を練る。

今度は何がおきてもゴールに辿り着くように。

 

果たしてそれは楽しいのだろうか。

そこまでがちがちにゴールだけを目指して走ったマラソン

恐怖と不安でいっぱいなのではないだろうか。

走ってる間の景色は楽しめたのだろうか。

 

 

この前散歩していた。

「今日はあの橋まで歩こう」とゴールを定めた。

パニック発作を抱えた私に「辿り着けるだろうか?」とプレッシャーがかかる。

 

辿り着いたらきっと自信になる。

あと少し、あと少し…くらくらしてくる。でもあと少し、あと少し…

 

でも途中で気が付いた。

 

 

『 楽しくない。 』

 

 

私は橋と緊張する自分の身体しか見てない。

 

ふと横を見ればいくつもの道があった。

その道の先には更に分かれ道があって

分かれ道の先にはまた更に道が分かれていて。

 

見渡すとその道にはユニークな家、何も植わってない畑、

小さな可愛く咲いた花、近所の人が作ったベンチ…

私が見ていなかったものがたくさんあった。

 

 

【どこを歩いたっていいのではないだろうか。】

 

こう思った。

 

今私は「あの橋まで」というゴールを決めて

懸命にせっせと前だけ見つめて歩いているが

もしここでこの分かれ道を選んで歩いても

この分かれ道から「あの橋」につながるかもしれない。

それは遠回りかもしれないし、もしかしたら想像以上に近道となるかもしれない。

 

もしここで分かれ道の方を選んだら

「あの橋」よりもっともっと素晴らしい景色があって

「あの橋」なんて行かなくてよかったと思うかもしれない。

 

ゴールを見つめて頑張ることは素晴らしいことだ。

でも必ずしもゴールしなくてもいいのだ。

ゴールしなくても挫折や敗北感だけでなく

目指したゴールより素晴らしい感情やゴールが待っていることがある。

 

 

周りをよく見る余裕を失ってはいけない。

 

 

【ゴールに辿り着かなくても、ゴールに変わる何かは手にしている。】

 

 

そう思って進んでいく。

 

 

結局その日私は橋までらくらくに辿り着いた。

達成できなくても失敗にはならないこと・楽しむこと

ゴールは1つではないことを理解したからだ。

 

 

人生うまくいくことばかりでない。

だからゴールだけ見るのはやめて、走ってる景色に注目しよう。

 

それは逃げたと言わない。怠惰ではない。

懸命に歩んだ証だ。

 

自信とは何か成功したときにつくものではないと考えている。

自分を信じて行動できたときにつくものが自信なのだ。

だからいつのときも、自分を、自分の感性を信じて。

 

たとえどうしても掴みたいゴールでもそこばかりを見つめないで。

 

 

ただの散歩が私に教えてくれた出来事だった。

 

 


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